歯列咬合について 6|北九州市八幡西区の歯医者
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ブログ 2024年09月29日
今回も歯列咬合の不整のうち後天的な要因についておはなしします。
5.悪習癖に由来するもの
ここでいう悪習癖とは「歯並びに悪い影響を与える悪い習慣や癖のこと」のことです。
いくつかの代表的な悪習慣がありますが、それらの悪習癖は互いに相互的に関連している
場合も少なくありません。
いくつか代表的な悪習癖とその改善法についておはなしします。
a.指しゃぶり(拇指吸引癖)
乳児期のお子さんは、不安の解消や眠たいときなどに親指をお口に入れチュッツチュッツ
しゃぶることが多いです。
指しゃぶりは胎児期から行っていて必要なものではありますが、これを高年齢になっても
やめずに長く続けると悪習癖となります。
この指しゃぶりは、上前歯に指が当たることにより上前歯が押されて前に出てしまうと
いう作用と、頬をすぼめて吸うので頬の力で奥歯が横方向に押されて、歯列がU字から
V字へと変化してしまいます。
こうなってくると、上顎前突(上出っ歯)、開咬(前歯が噛みあわされない)などの
不整咬合が引き起こされます。
学術的な見解では「4歳くらいまでにやめさせると問題ない」と言われています。
ただ、指しゃぶりから、後述するお口ポカーンや舌突出癖、咬唇癖へと移行する場合も
ありますので注意が必要です。
<改善法>
お子さんは3歳くらいから親御さんの言うことを理解できますので、まずは本人へ
指しゃぶりを続けるとよくないことを教えましょう。
ただこの時期は、幼稚園、保育園など環境の変化によるストレスもあるので、あまり
プレッシャーのかかる言い方をすると余計にやめにくくなることもありますので
注意が必要です。
また本人はやめる気になっていても無意識的にお口に指を持って行ってしまうことが
あるような場合は、指に絆創膏を貼ったりすることで気づかせる方法もあります。
どうしてもやめにくい場合は、指しゃぶりをやめさせるマニキュア(苦い味がする)など
もあるので、利用するのもいいかもしれません。
注:以下の症例は絶対に指しゃぶりが原因とはいえませんがその関与が疑われる症例です
<上前歯が前に出てしまいかつ前歯が閉じない>
中切歯(まん前歯)が唇側へ傾斜してしまい、普段から
お口が閉じにくい。
また上下の前歯が噛み合わせれない。
<上の症例を横からみたところ>
小さな問題と感じるかもしれませんが、このままほっとくと
もっと重大な咬合不整へ発展する可能性も高い。
わかりやすく説明するために一部学術的に不正確な部分があることをご了承ください
説明に用いている写真はすべて私の患者さんで、写真の一般公開については説明をしています。
北九州市八幡西区 しみずファミリー歯科 清水 敏博