お口のはなし -虫歯についてー 虫歯菌編|北九州市八幡西区の歯医者
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ブログ 2016年10月18日
今回は歯科医師らしいお話をさせていただきます。
テーマは「虫歯のおはなし」で少々お堅い話になりますがよろしくお願いいたします。
さて皆さん、生まれて初めて歯科医院へ行ったのはいつか憶えていますか?
私の場合は、小学校のときに夏休みの前に「歯の治療をやりましょう」と書かれた紙をもらって
それで し か た な く 歯医者通いを始めました。
小学校に入る前は虫歯はなかったのでしょうか?
いえいえ、私は食い意地のはった子供だったので、当然ながらそれ以前から虫歯は
あったことだと思います。
すなわち小学校以前ですでに「虫歯予防」でなく「虫歯治療」となっていたということです。
では、「虫歯の予防」はいつからすればいいのでしょう。
私は「お母さんの妊娠中」すなわち産まれてくる以前から「虫歯に対する知識」を知っていて
正しい対処を実践すれば、それは立派な虫歯予防だと思います。
今回は虫歯に対する知識のうち、「虫歯菌の感染」という観点からのお話をさせて
いただこうと思います。
虫歯菌って何でしょう?
虫歯菌とは糖を取り込んでその代謝物として酸を作る、口の中に常駐している細菌のことです。
よくミュータンス菌の名前が出てきますが、他にも酸を産生する細菌として乳酸菌やその他の
連鎖球菌の仲間があります。
これらは生まれたばかりのお子さんにはありません。
では、どこからやってくるのでしょう?それは別の人の口などからやってくるのです。
特にお子さんとの接触の機会の多い、親御さんや兄弟姉妹、おじいちゃん、おばあちゃんなど
からうつってしまうことが多いのです。
次にどんなときにうつるのでしょう?それはおしゃべりやキス、熱いスープを冷ますための
フーフーなどでもうつる可能性はあります。
「じゃあどうすればうつらないの?子供とはチューもだめ、スキンシップもできないの?」
いいえ、それでは極端な解釈になってしまいますので、私は妊産婦検診に来ていただいた方へは
2つだけ約束してもらっています。
1.ハシ、スプーンの共有はしない。
「これおいしいよ。はい食べさせてあげる、アーンして」お兄ちゃんお姉ちゃんが年長者として
自覚がめばえてくると弟妹の面倒を見てくれるようになります。実に微笑ましい心温まる光景ですが、
お兄ちゃん、お姉ちゃん。気持ちは嬉しいけど、自分のハシ、スプーンであげるのは、、、ね、、、
2.口移しをしない。
「このドロップちょっと大きいわね。(カリッ)小さくなったわよ。どうぞ。」人間の歯は便利です。
糸も切れるし、大きなドロップを小さくすることもできます。しかしそのドロップにはあなたの
虫歯菌が付いてしまっていますよ。
またおにぎりなどの場合は自分の噛んだところと別のところを噛ませるいいと思います。
私は、この2つなら無理せずに実践可能だと思います。
次に「いつまでするのか?」という疑問が出てきます。
それはお口の常駐している細菌の割合が決定してしまう2歳半、または少し多めにみて3歳まで
が上に書かれている「うつさない決まりごと」を守っていただく年齢になります。
2歳半を過ぎますとお口の常駐する細菌の数は基本的にはほぼ変わらないと考えてください。
すなわち、2歳半までの虫歯菌の割合がその後の虫歯のなりやすさに影響してきてしまうのです。
「なーんだ。それなら家でできるし、面倒だから歯科医院には3歳過ぎて行けばいいじゃん。」
と、思うでしょ。違うんですよー。
虫歯菌の住み着く場所に鍵があり、ここで歯科医院の出番です。
次回は「虫歯菌の住み着く場所」について書きたいと思います。
(わかりやすく解説するため、一部に学術的に不正確な部分がありますことをご了承ください。
また、研究者のなかでも意見の分かれる部分では私が正しいと考えたほうの意見を参考にしています。)
北九州市八幡西区 しみずファミリー歯科 清水敏博