虫歯予防について -入学前後の時期編 2ー|北九州市八幡西区の歯医者
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ブログ 2017年07月19日
今回も「虫歯予防について 入学前後の時期編」について書いていきたいと思います。
ここでいう入学前後の時期とは5歳くらいから7歳くらいのお子さんがメインとなります。
今回は最初に出てくる大人の奥歯(6歳臼歯)に対しての予防処置についてお話します。
・フッ素を積極的に使っていきましょう。
6歳臼歯に限らず、出てきたばかりの歯は、表層にあるエナメル質という硬い殻の部分の結晶が幼弱で、
酸に非常に弱く、虫歯になりやすいという特徴があります。
また、前回の「入学前後の時期編 1」でお話したように、歯茎が歯を覆っている時期が長く、
完全に歯磨きを行うことはなかなか困難です。
そこで、フッ素の利用です。
フッ素ならば、歯が完全に出ていない時期から虫歯予防に効果があります。
また、エナメル質の結晶が幼弱な時期では、フッ素が効果的に取り込まれエナメル質の酸に対する抵抗力を
強くすることもわかっています。
一言にフッ素と言っても、使い方や濃度、種類などによりそれぞれ効果が異なるので、かかりつけの歯科医と
お子さんの虫歯のリスクを相談しながら使うのもいい方法と思います。
<よく使われるフッ素の一例>
・ある程度出てきてからはシーラントも考えましょう。
近頃はシーラントという言葉もかなり認知されてきた感じがします。
シーラントとは、まだ虫歯になっていない歯の表面、特に溝やくぼみを物理的にふさぎ、そこに汚れが
たまらないようにすることで虫歯予防をする方法です。
シーラントには「セメント系」と「レジン(プラスチック)系」の2種類がありますが、それぞれ以下の利点、欠点があります。
*セメント系シーラント
水分があっても歯の表面にくっついてくれるので、まだ歯茎から出てきていない歯にも使えます。
また成分にフッ素やカルシウムが含まれているので、シーラントの下で歯の結晶の強化を同時に行えます。
ただし、硬さがないため衝撃で壊れやすいです。
逆にいうと不要になった場合の除去や継ぎ足しが簡単にできます。
*レジン系シーラント
レジン系の材料全てにいえることですが、水分に弱く、水分があるとくっつきません。
また、水分管理が不十分のまま行うと、歯から浮いた状態で固まってしまい、その隙間が虫歯の
繁殖地になったり、すぐ壊れてしまいます。
ただし、きちんと防湿をされた状態で行うと強固に歯にくっつき、普段の食事で壊れることあまりありません。
また、フッ素を入れている商品もあります。
次回も「入学前後の時期編」となります。
(わかりやすく解説するため、一部に学術的に不確定な部分がありますことをご了承ください。
また、研究者のなかでも意見の分かれる部分では私が正しいと考えたほうの意見を参考にしています。)
北九州市八幡西区 しみずファミリー歯科 清水敏博